「SFC修行」
ANAの上級会員の証である「スーパーフライヤーズ」の資格を取るために、ひたすら飛行機に乗るという普通では考えられないことです。
そのため「修行」と呼ばれていますが、修行に出る修行僧が後を絶ちません。
なぜ人はこんなにもSFC修行にハマるのでしょうか?
・ラウンジが使える
・優先搭乗ができる
・特典航空券が取りやすい
果たしてこういったメリットが本当の理由なのでしょうか?
きっとそれは結果論であって、SFC修行に惹きつけられた真の理由があるように思います。
私も昨年SFC修行に旅立ちましたが、当時の気持ちと終わってみて感じた本当にハマる理由について考えてみました。
夢中になれる存在
あなたが学生時代夢中になっていたものは何ですか?
部活、サークル、バイト、恋愛。
きっと何かに夢中になっていたはずです。
何かにのめり込み、毎日時間を忘れるくらいの日々を過ごしてきた人はとても良い思い出になっているはずです。
そんな人が社会に出て、自宅と会社の往復をしていたらどうでしょう?
物足りないですよね。
特に仕事一筋のサラリーマンは毎日疲弊してあっという間に時が過ぎていきます。
そう、仕事以外の何かに夢中になることが少なくなっているのです。
そんな時、「SFC修行」に出会います。
計画を立てた人なら分かると思いますが、いざやると決めたら頭の中は「SFCだらけ」になります。
どうやってPPを積み上げていくか、そのことで頭がいっぱいです。
もはやアドレナリンのようなものが出て、「SFC修行」という目標に向かって無我夢中になっていることでしょう。
たくさんのお金を使って、とてもタイトなスケジュールで飛行機に乗りまくる異常とも言える期間を過ごします。
それなのにも関わらず、本当に嫌になった人はいないのではないでしょうか?
きっと、「体は疲れているけど、心は充実していた」のではないでしょうか。
それは、部活などのスポーツが終わってクタクタな体だけど充実感があるのと似ている気がします。
夢中になれる存在=SFC修行
なのです。
他とは違う”特別扱い”という優越感
SFC修行の先にはたくさんのメリットが待っています。
ラウンジ利用や優先搭乗、荷物のプライオリティなど、いわゆる特別扱いをされることになります。
そのメリット自体も素晴らしいのですが、
「あなたは他とは違う特別な存在」
と航空会社からVIP扱いをされることに優越感を感じる人が多いと思います。
同じくサラリーマンをしていると、会社という組織の中の一部であって”ワンオブゼム”です。
自分という存在意義、立ち位置を模索している人も多いのではないでしょうか。
そんな「ただのサラリーマン」がSFC会員になることで「特別なお客様」になるのです。
平凡な毎日を送っているサラリーマンや主婦であればあるほど、この「特別扱い」されることへの優越感にハマっていくのだと思います。
SFCロスを受けて冷静に考える
夢中になれて半永久的に特別感を与えてくれる「SFC修行」
修行が終わった時は達成感と喪失感の両方がありました。
あれだけ飛行機に乗っていた毎日から急に乗らなくなると、日常に戻った感覚が強く残っています。
その後、プラチナ会員としてのフライトを何度か経験しましたが、冷静に考えてみると「あれば良いけど絶対的に必要なもの」ではありませんでした。
それでも、この刺激的な毎日を送ったことは後悔していませんし、やって良かったと心から思っています。
逆に言うと、刺激的な毎日を送っている人には理解されないというか、絶対的に必要なものではありません。
平凡で退屈な毎日を過ごしている人にとっては「SFC修行」という目標であり刺激的な毎日が、特別な何かを呼び起こしてくれるのです。
日々の生活に刺激が欲しければ「SFC修行」へ旅立ってみることを是非オススメします。
少なくとも、SFC修行をやって後悔した人を未だに見たことがありません。