緊急事態宣言の解除もなんとなく見通しがついてきた中、修行僧の皆様は
「いつから修行を再開するか?」
「修行ルートをどうするか?」
をそろそろ考え始めている頃かと思います。
とはいえ第2波の危険もあることから、自分のことだけではなく、周りの人への感染リスクや渡航先のリスクも十分考えた行動が求められます。
私自身は2020年の今年はJGC修行中でストップしていますが、現状の見通しも含めて修行再開への道筋を考えてみました。
入国制限と再開の見通し

https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
5/15現在、日本からの渡航者に対して入国制限措置を取っているのは実に184ヵ国。
詳細を見てみると、3/末あたりから期間を設定せずに制限を行っているところがほとんどです。
逆に、期間を設定しているところは5/末~6/上中旬頃です。
ですので、今後の世界の情勢次第ですが、今月末で何らかの措置緩和や制限延長などが判断されるものと思われます。
当たり前ですが、日本の緊急事態宣言が解除されたからと言って海外に気軽に出れる状況ではないということです。
再開はビジネスが優先
次に渡航が再開された時、すべての旅客へ一気にオープンにするのか?という視点があるかと思っています。
旅行に関しては間違いなく「不要不急」の渡航です。
再開された時にまず優先されるべきは「ビジネス渡航」です。
もしかしたら渡航先によっては、
「海外からの渡航者はビジネスのみ入国を許可する」
みたいなこともあるのではないかと考えます。
そうなると、不要不急の旅行が再開されるのはビジネスよりワンテンポ遅れるかもしれませんね。
ただ、出張もこれからどこまで回復されるかも微妙ですね。
なぜなら今回のことでテレワークが上手くいってしまったので、企業としては出張をこれから減らす傾向になるでしょう。
その方が経費も浮くし、労務管理的にも良いはずです。
JATA(日本旅行業協会)の見通し
4/9時点の古い情報ですが、JATA(日本旅行業協会)が旅行需要復活に向けたスケジュールを発表していました。
資料は無断転用不可なので画像は掲載しませんが、この時の予測でいくと、
- 7月:中国・香港
- 8月:韓国・台湾
- 10月:その他アジア
- 11月:ヨーロッパ・アメリカ・オーストラリア
- 1月:全世界
という予測になっていました。
4/9時点と今の情勢を比べると、これより少し後ろずらしになるのではと思っています。
ただ、いずれにせよ再開のエリア順番とすると、近隣諸国→アジア全般→欧米豪となるのは間違いないでしょう。
海外修行を決行した時のリスク
JATAの予測と今の情勢を見ると、なんとなく秋頃にはアジア修行へ行けるのではないかと考えました。
ただ、それは「表向き許可されたレベル」ではないかと思います。
実際、この状況で海外修行をするとなるとリスクは絶対あります。
例えば、そもそも外国人渡航者で感染が拡大したわけだから、入国時に抗体検査をされたり、渡航理由をより詳細に聞かれる可能性があります。
そんな時に1泊or日帰りの入国旅行者を理解してくれるでしょうか?
修行を説明したところで、
「それは不要不急だからリスクを考えて入国を許可しない」
と言われたら、我々修行僧は返す言葉がありません。
そして、仮に入国できたとしても、現地で体調でも崩したら最悪です。
コロナの可能性も含めて隔離されたり、何らかの大ダメージを受けることは必至です。
また、コロナは差別でも問題になりましたが、現地でも外国人はそういった目に合う可能性もあります。
果たしてそんな状況の中での海外修行は楽しいのでしょうか?
そう考えると、表向きの解除と修行の解除は必ずしもタイミングは合致しない気もするので、慎重に判断していきたいと思います。
2020年の修行は国内中心か?
このような状況を考えると、2020年の修行はやはり国内を中心として考えざるを得ない気もしてきました。
海外修行のメインとなる東南アジアやオーストラリア路線の回復は秋頃となりそうなので、年内滑り込み間に合うかどうか、という感じですかね。
もしワンチャンあるとすると、入国しない海外修行かな。
SFC修行の時にシンガポールのチャンギ空港で入国しない修行を決行しました。
これなら入国のリスクが無いので検討の余地があるかと思いましたが、これももちろんリスクはあります。
この時はチャンギ空港に到着して、そのまま帰りのフライトに搭乗できましたが、コロナ後もこのオペレーションが継続する保証はありません。
また日本へ帰国後の入国においても、現地での入国履歴が無い日本人が怪しいことには変わりありません。
そうすると、日本への入国にも影響する可能性も否定できないです。
だとすると、修行のメインはやはり国内線です。
コロナの状況を見ながら夏頃からゆっくりと準備でしょうか。
ただ、もし秋・冬に第2波なんかが来たら今年の修行は絶望的ですね。
そうならないように、今は感染リスクを最小限に抑えた生活をして、自分も周りも感染が拡大しないように意識しないとですね。